
家を売ろうと思っても「片付けが終わらないから売却活動を始められない」と悩む方は多いのではないでしょうか。すべての荷物を片付けていなくても売却を始めることは可能です。しかし片付けの有無は、内見や査定の印象に影響します。
この記事では、まず売却前に家を片付けた方がいい3つの理由と、無理なく片付けを進める5つの工夫を解説します。片付けが終わっていなくても売却を進められる方法も理解できる内容になっているので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
家を売却する前に片付けが必要な3つの理由
家を売却する際、荷物が片付いているかは査定や内見の印象を大きく左右します。片付けができていれば、不動産会社も写真撮影や内見対応などをスムーズに進められるため、積極的に販売活動を進めることが可能です。ここでは、家を売却する前に片付けが必要な3つの理由を解説します。
家の売却価値を左右する可能性がある
家を売却するとき、玄関やリビングなど来訪者が最初に目にする場所の印象は非常に重要です。生活感のある荷物が多く置かれていたり、汚れが目立ったりすると「普段から手入れされていない家」という印象を与えます。その結果、買主が残置物の処分や追加のリフォーム費用を考慮して、値下げ交渉につながる可能性もあります。
一方、整理整頓された室内は、清潔感があり部屋が広く見える効果があり「大切に管理されてきた家」という安心感を与えます。その結果、買主が購入を前向きに検討しやすくなり、価格交渉で不利になるリスクを減らせるでしょう。このように、希望に近い条件で売却できる可能性を高めるためにも、事前の片付けは欠かせない準備と言えます。
売却までのスケジュールを円滑に進められる
売買契約後は慌ただしくなるため、不要な荷物や大型家具をあらかじめ処分しておくと、作業に追われず引っ越しや各種手続きに余裕を持って対応することが可能です。片付けが済んでいるとスケジュールを組み立てやすく、引っ越し業者や処分業者との調整もスムーズに行えます。
時間に余裕があれば、買主から「残してほしい設備の確認」や「引き渡し日の微調整」といった要望にも落ち着いて対応しやすくなります。その結果、引き渡し時のトラブルや作業の遅延を防ぎ、売却全体がスムーズに完了するでしょう。
不動産会社の販売活動が活発になる
家の中が整理されていると、不動産会社にとって販売活動がはかどります。物件写真を撮影する際、不要な荷物がないことで広さや明るさを購入希望者にアピールでき、広告や不動産ポータルサイトでの印象も良くなります。清潔感のある物件は内覧時にも好印象を与えられるため、購入希望者の関心を引きやすく、検討対象に入りやすいでしょう。
また、不動産会社から見ても「紹介しやすい物件」として扱われやすく、営業担当者が積極的に動いてくれる可能性が高まります。結果として、売却までのスピードが早まるだけでなく、価格交渉においても有利に進められるでしょう。片付けは単なる準備ではなく、販売活動を後押しし、売却を成功させるための重要な要素となります。
売却前の家を無理なく片付ける5つの工夫
家の売却準備に向けた片付けは「やらないといけない」と思いながらも、重い腰が上がらない方も多いのではないでしょうか。片付けがスムーズに進まないのは、やり方に原因があるかもしれません。ここでは、家を売却する前に無理なく片付けを行う5つの方法を解説します。
作業の流れを事前に決めておく
片付けを効率よく進めるには、まず全体の流れを決めておくことが重要です。売却スケジュールに沿って片付けの順番や範囲を明確にしておけば、途中で作業が止まってしまう可能性を減らせます。特に、玄関やリビングなど内見で必ず目に入る場所は、優先して整えておくと、早い段階での内見対応が可能になります。
さらに、全体の流れを家族や業者と共有しておくと、役割分担やスケジュール調整もスムーズになるでしょう。計画的に進めることで売却活動と片付けを並行して進めやすくなり、準備の負担を軽減できます。
内見されやすい場所から順に片付ける
効率よく買主の印象を高めるには、内見で見られやすい場所から優先的に片付けることが大切です。以下のような場所は、購入希望者の記憶に残りやすく、第一印象を左右する大きな要素になります。
- 玄関
- リビング
- 水回り
生活感や汚れが目立つと「手入れが大変そう」と敬遠されます。一方で、きれいに片付いた空間は清潔感があり快適な印象を与え、購入への前向きな気持ちを後押しするでしょう。
特に写真撮影の際、購入希望者の目につきやすい場所が片付いているかは重要です。整理整頓されていると明るさや広さが際立ち、広告やポータルサイトでの見映えにもつながります。片付ける時間が限られている場合でも、重要な場所から取り組むことで、スムーズな売却を目指せます。
収納は見せる場所と隠す場所を分ける
収納は、住みやすさを判断する大切な要素です。内見では、クローゼットや押し入れを確認されることも多いため、開けられても困らない程度に整理しておきましょう。特にクローゼットや床下収納などは、清潔感のある「見せる収納」として整えておくことで、収納力や使いやすさを効果的にアピールできます。
一方で、処分に迷う荷物や使用頻度の低い物は、納戸の奥のような目が届きにくい場所にまとめるのがおすすめです。収納には物を詰め込みすぎず、全体の7割程度に収めることで奥行きや余裕を感じさせられます。たとえ部分的な整理であっても、見える範囲がすっきりしていれば、購入希望者に「快適に暮らせそう」という印象を与えられるでしょう。
家族と協力して作業を分担する
家の片付けを一人で進めようとすると、時間や体力の負担が大きく、途中で挫折してしまう可能性もあります。家族と協力して役割を分担すれば、効率よく作業を進められます。例えば「玄関やリビングといった内見で見られやすい場所を片付ける人」と「契約に関わる書類や思い出の品を仕分ける人」のように分担してみてください。
片付けを分担することで、限られた時間でも重要な部分を押さえながら準備を進められます。また、進捗を共有することで家族全員が売却というゴールを意識でき、引き渡しまでのスケジュール調整もしやすくなります。
思い出の品のように1人では判断に迷うものは、家族と確認しながら片付けることで、精神的な負担も軽減できるでしょう。家族と協力して負担を分散させれば、売却準備を計画どおりに進めやすくなります。
負担の大きい箇所は業者に任せる
大型家具や家電など重量物の運搬を自力で行うと、怪我や事故につながりやすく、売却準備が遅れてしまう恐れがあります。負担の大きい作業は、不用品回収や遺品整理を専門とする業者に依頼するのがおすすめです。専門業者なら短期間で安全に処分できるため、引き渡し期限にも余裕を持って対応できます。
費用はかかりますが、体力面や精神面の負担を軽減できるのも大きなメリットです。家全体を丸ごと任せるのではなく、重量物や処分が難しい部分だけを依頼すればコストを抑えることも可能です。専門業者の力を活用することで、売却準備を計画通りに進めやすくなるでしょう。
家の片付けが終わっていなくても売却を進める方法
家を売却しようと思っても「片付けが終わらないと相談できない」と思っている方は多いです。しかし実際には、荷物が残ったままでも売却を進められる方法があります。ここでは、家の片付けが終わっていなくても売却を進める3つの方法を紹介します。
必要な場所だけ整えて査定を進める
家全体を完璧に片付けてからでなければ、売却活動を始められないと思う方も多いですが、実際には必要な部分だけ整えれば査定や相談を進められます。特に、物件の状態を確認したり間取りを把握したりするために必要なスペースが確保されていれば、不動産会社はスムーズに売却準備を行うことが可能です。
査定時に処分予定の家具や家電の状況を伝えておくと、不動産会社が「処分費用にどの程度かかるか」「引き渡しまでにどんな条件が必要か」を見積もりやすくなります。さらに、事前に「片付け途中である」と伝えておけば、不動産会社も状況を理解したうえで立ち入り範囲を工夫しながら対応してくれます。
そのため、売却活動と片付けを並行して進められ、引き渡しまでの準備を効率よく進められるでしょう。片付けが終わっていなくても売却を始めたい場合は、まずは査定に必要な最低限の片付けから始めるのが現実的な方法と言えます。
残置物ありの現況渡しで売却する
片付けが終わらないままでも、家具や家電を残した状態で引き渡す「現況渡し」という売却方法があります。買主が処分や片付けを引き受ける形になるため、売主の時間的・体力的な負担を大幅に軽減できるのがメリットです。
ただし、買主側で残置物の処分費用や片付けの手間が発生するため、相場よりも売却価格が低くなる傾向があります。不動産会社や買取業者によっては、査定価格から処分費用を差し引いた売却金額を提示するケースもあるため、事前に見積もり内容を確認しておくことが重要です。
また「どの荷物を残すのか」「処分は誰が行うのか」といった取り決めを契約時に文書で残しておけば、引き渡し後のトラブルを防げます。片付けに十分な時間や体力を確保できない場合でも、現況渡しを活用すればスムーズに売却を進めることが可能です。
不動産会社に買い取ってもらう
片付けが進んでいなくても、不動産会社による「買取」を利用すれば現況のまま売却できるケースがあります。買取とは、不動産会社が直接買主となる売却方法です。
仲介とは異なり、不動産会社が直接買主となるため、多くの場合は売主側で残置物の処分や修繕は不要となります。ただし、残置物の量や状態によっては、別途費用が必要になる可能性があるため、不動産会社に契約条件を確認しておきましょう。
片付けや修繕を省略できるうえ、残置物の処分費用や仲介手数料も不要となり、売主の負担を大幅に軽減できます。売却成立までの期間が短いため、急な現金化や住み替えにも対応しやすいのが大きなメリットです。
ただし、仲介での売却よりも価格は低くなる傾向があります。そのため「多少安くても早く売りたい」「片付けに手間をかけたくない」という方に最適な方法です。
売却前の家の片付けが終わらない状態でも松屋不動産販売にまずご相談ください
「片付けが終わっていないから不動産会社に相談できない」と考える方は多いです。しかし片付けの途中でも、査定や売却の相談を始めることが可能です。松屋不動産販売では、現況のまま売却する方法から残置物の処分に向けた段取りをサポートするなど1人ひとりの状況に合わせたご提案が可能です。
経験豊富なスタッフが「どこから片付けを始めるべきか」「どの範囲を優先すればよいか」といった具体的なアドバイスを行います。不用品回収業者の手配や売却スケジュールの調整など、片付け以外の準備もトータルでサポートいたしますので、どうぞご安心ください。
1人で抱え込まずにプロへご相談いただくことが、売却を成功させるために重要です。まずはお気軽に、松屋不動産販売の無料相談をご利用ください。
まとめ:家の売却は片付けと並行して進めましょう
家の売却において、片付けは内見の第一印象や査定価格といった条件に影響するため、計画的に準備を進めることが重要です。ただし「完璧に片付け終えるまで売却を始められない」ということではありません。現況渡しや部分的な片付けなど、負担を抑えられる方法もあります。
早めに売却活動と並行して進めれば、引き渡しまでの準備にも余裕が生まれます。余計な手間を減らし、スムーズな売却につなげるためにも、まずは松屋不動産販売へお気軽にご相談ください。